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美唄市在住のアコースティックギタリスト、岸 孝志 様のボードです。

製作は 2016年 6月、ヘルニアエフェクトボードデザインが製作させていただいた現在最新のボードです。


エフェクトボードはARMOR PS-3C、455 x 255 mm で高い耐久性を持ち、ARMOR レギュラーラインナップ中もっともコンパクトで徒歩時の持ち運びにもちょうどいいサイズです。


信号の流れはアコースティックギター (マグネティックマイク、コンタクトマイクを搭載 ) からステレオケーブルで M-factory PM-200 へ、MIX OUT から tc electronic SPARK mini、strymon blue sky へ、strymon blue sky の LEFT OUT、RIGHT OUTからそれぞれ M-factory DDI-3 へ。M-factory DDI-3からはキャノンケーブル 2 本で外部へ出力されます。BOSS FS-5L は M-factory PM-200 の MUTE SW 端子に接続されており、ミュートスイッチとして機能します。


電源周り、FREE THE TONE PT-2 には M-factory PM-200 の 24V AC アダプターと One Control Distro 用の 9V 2000mA AC アダプターを接続、Distro から tc electronic SPARK mini、strymon blue sky へ電源供給しています。


配線周り、ケーブルは CAJ x KLOTZ Patch、プラグはすべて switchcraft、ハンダは Kester #44 を使用。

演奏時は横に置いた椅子などの上に設置するということで、演奏中に M-factory PM-200 の微調整をする時に視認性と操作性を考え角度をつけて固定しています。アコースティックギターのボードということで、今回かさ上げの素材としては初となるコルクを使用してみました。コルクスラントです。

同じく、M-factory DDI-3 もコルクでかさ上げをしています。通常は硬質スポンジ、またはゴムを使用して高さをかせいでいますが、今回のアコースティック専用の機材にはコルクを使用しています。M-factory PM-200、DDI-3 は入力、出力ケーブルを直接接続する機材ですので安定性を第一にコルクの面積を多めにとってマジックテープで固定しています。軽量で質量もあり、結果的に音質面にも良い効果が現れました。M-factory DDI-3 は 接続時にボードの淵で指をケガしないように通常よりも高めにくるようコルクの高さを調整しています。FREE THE TONE PT-2 も同様に、電源ケーブルを挿す時にケガをしないように硬質スポンジ 2 枚を貼り合わせていつもより高さを出しています。機材設置時に機材そのものがギタリストの大切な指を襲うことのないよう設計しています。

真横から。


機材をお預かりさせていただいたその日に配置資材の処理、固定資材の処理を仕上げ、固定まで完了。ここまで約 5 時間。コルクの加工にけっこう時間を取られました。翌日、配線の製作に約 2 時間、集中力を保つために固定と配線の日を分けて現在のベストを尽くしました。ひじょうにシンプルなボードですが、ここまで積み重ねてきた小さなこだわりを凝縮したボードとなっております。


配線完成の翌日にお届け、サウンドチェック時に弾いていただいたのですが、説明するまでもなく、私の製作に対するこだわりをその耳ですべて感じとってしまうことに本当に驚き、岸 様の奏でる一音、一音、指先から弾き出される音色に感動しました。製作させていただけたことに感謝いたします。一音のネイルアタックが鳥肌を、指先から弾き出される音は涙腺と心にそのまま響いて、ソロギター、アコースティックギターのもつ可能性をあらためて教わった気分でした。


掲載許可も快くいただけました、岸 様、本当にありがとうございました。




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Hell Near Effect Board Design

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