ハンダについて

今回は私の趣味、ハンダについて短めの記事にしたいと思います。


ハンダで音が変わると言われたり、んなわけないと色々ありますが、私は大いに変わると思います。


ホームセンターなどで販売されている家庭用ハンダは無鉛ハンダ、鉛フリーと呼ばれる鉛 (なまり) がほとんど含まれないものですが、楽器に使用するのは鉛を含むハンダが大半です。鉛は人体に有害、自然環境にも有害、ということで鉛を使用しないものが増えているため、一般的にどこででも手に入るのは鉛フリーのものが近年では主流になっています。


その他に無鉛銀ハンダというものもあります。こちらも鉛フリー、鉛の代わりに銀が入っています。抵抗値が少ないためオーディオ界では良いかもしれませんが、楽器で使用した感想としてはややハイファイ傾向になりました。狙って使用するにはアリだと思います。


楽器店では鉛を含むハンダ、定番は KESTER のものが一般的です。

溶けやすく、ハンダのノリも良く、初めての方でも比較的簡単にできる方だと思います。


なぜ、楽器業界ではこの鉛入りのものが多く使用されるのか。

私は聴き慣れた音、にあると思います。1960年代、70年代の音楽に限らず、今現在楽器と言えどたくさんありますが、進化はしていても現在も多くのミュージシャンに使用されているギターやベースはその当時のもの、またはその当時のものを基本にしたものが多く、基本構造も大きな違いはありません。


エレキ界のスタンダード、Fender Telecaster、Stratocaster、Gibson Les Paul も 1950年代に生まれたものです。これらの楽器で奏でられた音がレコードや CD となって聴いてきたために当時は存在しなかった鉛フリーや銀ハンダは聴き慣れない音になるのではないか ? と思っています。


想像していただきたいのですが、着物に刀、腕には G-SHOCK。当時存在しないものが一緒になってると何気ない違和感があると思います。しかしファッション的にはハズしでアリであれば、これも同じく、狙ってハンダを選択するのもアリかと思います。


こんな感じです。




よくいただく質問に、ハンダが外せない、ムリ。というものがあります。

どのような方法で外れなかったのか、質問してみるとハンダ吸取線をあてた、ということでした。ハンダ吸取線をあてて溶けるのを待つ場合、温度に気をつけないと溶け出す頃にはパーツが熱で逝ってしまう場合があるので注意が必要です。ハンダ吸取線は溶けやすい状態になったハンダをキレイに取り除きたい場合に使用すると良いと思います。


時間が経過したものはハンダごてをあてるだけではなかなか外れないものがありますが、簡単に外せる方法があります。


溶かして外したい部分に新たに上から新しいハンダをハンダづけする、です。

溶かしたハンダとともにあっさり溶けてくれます。




イメージとしては台拭きです。乾いた台拭きではただフスフスと音がするだけでキレイに拭くべき台所周りの汚れも上からなぞる程度でまったくキレイになりません。


しかし、水で濡らしてしぼった台拭きでは適度な水分が汚れを浮かしどんどんキレイになります。ハンダも同様、ちょっと足してあげるだけで元から溶けます。


台拭きについてですが、私は 3M Scotch Brite のセルロースクロスを使用しています。

いつかのスーパーでサンプル品をいただいたのが出会いですが、しばらくそのままほっておいたものの、そういえばあったな、と使ってみたところ感動しました。それ以来、常に台所用の台拭きはスコッチブライトのセルロースクロスです。社名は Scotch Bright でもいいんじゃないか?と思うほど簡単にキレイになります。新品時からしばらく続く水分の強烈な吸い取り具合、キレ具合には恐ろしいものがあります。素晴らしい商品をありがとうございます。

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